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  本山(鶴見臨港鉄道)

1.駅跡地(ホームへ上がる階段が見える)

 

2.駅跡地(ホームが見える)

 

3.駅跡地をあえなく通過する普通電車

【駅概略】 ※1942年12月11日廃止

鶴見臨港鉄道(現・JR鶴見線)の鶴見−国道間にあった駅。鶴見駅から0.5kmの地点にあった。もともと貨物線として開業した鶴見臨港鉄道が1930年10月に客扱いを開始したのにあわせて設置された。この付近の鶴見線は高架となっており、高架上に1面2線のホームがあった。近辺には駅名の由来にもなった曹洞宗の総本山・總持寺や遊園地などがあり、大勢の乗降客でにぎわったが、太平洋戦争中の1942年に廃止された。線路脇にはホームが今も残り、高架下にも駅があった名残をとどめている。

 

【駅データ】 ※現在は廃止

駅名

本山(ほんざん)

所在地

神奈川県横浜市鶴見区豊岡町
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1930年10月28日(停留所として)

乗降客数

駅名のルーツ

 

【停車本数データ】 ※現在は廃止

1940年10月

?往復

1942年11月

往復

 

【訪問記】(2014年3月)

京浜東北線で鶴見駅にやってきた。西口を出て、線路沿いを南に向けて歩く。すぐ左手に鶴見線の高架が伸びている。

今日の目的地は、鶴見駅からわずか500mの距離にあった本山駅の跡地だ。「本山」とは、曹洞宗の総本山である總持寺を指すという。戦時中に廃止されたが、今もホームなどが残っていると聞き、心惹かれてやって来た。駅跡推定地として鶴見駅から500m付近に赤丸を付けた地図も持参している。

鶴見駅から10分も歩くと、右手に参道が分かれる。地図によると、總持寺へ向かう参道のようだ。今日の目的地に関係するものがさっそく現れ、嬉しくなる。

そこから少し進んだ位置が、赤丸で囲った本山駅の推定跡地である。鶴見線の高架下には川崎鶴見臨港バスの車庫があり、高架部分によくよく目を凝らすと、不自然に斜めに傾いたコンクリート構造物が見える(写真1)。高架上にあった本山駅のホームから地上に降りる階段の跡に違いない。周囲も含めて、もう少しじっくり見たかったが、車庫で工事をやっているところだったので、人目を憚ってあえなく退散した。

總持寺の参道の目の前から、東海道線、京浜東北線など計11本の線路をまたぐ歩行者・二輪車用の跨線橋(エレベーター付き)が設置されている。昔はここに總持寺踏切があって、開かずの踏切として有名だったらしいが、今は廃止されている。この跨線橋の上から鶴見線の高架上を覗き込むと、ホームのような構造物が見えたので、写真を撮ってみる(写真2)。・・・簡単に見えそうでなかなか良いアングルが見つからず、かなり苦しい写真となったが。あれが本山駅のホーム跡に違いない。戦時中に廃止された割には非常によく原形をとどめており、70年という月日の流れを忘れさせてくれる。

この後、鶴見線の国道駅まで歩き、鶴見線の上り電車(鶴見行き)に乗った。車中から、本山駅のホーム跡を眺める。ホームから地上に降りる階段の入り口部分が、特に覆いなどもされずに野ざらしにされているようで驚いた。ホーム全体ももちろん窓の直下に見える。結局、本山駅のホーム跡を眺めるには、鶴見線の車窓からが最も良いようだ。


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