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  水軒(南海電気鉄道・和歌山港線)

  1.和歌山港駅から続く路盤   2.路盤跡

 

3.駅跡全景

 

4.ホーム跡地(のはず)

【駅概略】 ※2002年5月26日廃止

木材輸送を目的として和歌山県が建設した和歌山港線の元・終着駅。貨物駅となる予定だったが,木材輸送手段はもはやトラックに移っていたため,代わりに旅客駅として1971年に営業を開始した。和歌山港−水軒間は1日2往復しか列車が設定されていないこともあり,利用者は非常に限られていた。そして2002年,途中にある踏切が周辺道路の渋滞を引き起こしているとの理由で廃止された。

 

【駅データ】 ※現在は廃止

駅名

水軒(すいけん)

所在地

和歌山県和歌山市西浜
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1971年3月6日

乗降客数

9人(1日平均)

駅名のルーツ

 

【停車本数データ】 ※現在は廃止

1979年8月

2往復

1987年4月

2往復

2001年3月

2往復

 

【訪問記】(2004年12月)

間もなく廃止される和歌山港線の中間駅を訪問した後,思いつきで和歌山港駅から水軒駅跡まで歩いてみることにした。

廃止されてからまだ2年半ということで,廃線跡は非常に分かりやすい。何の下調べもしておらず,地図も持っていないが,道に沿ってただ南下するのみである。

突然,路盤跡が途絶えた。よく見ると,すぐ横にある工場への真新しい出入り口が整備されている。この工場にしてみたら,和歌山港−水軒間が廃止されて万々歳といったところだろう。

出入り口を過ぎるとすぐに路盤跡が復活した。相変わらず並走する道に沿って歩く。と,再び路盤跡が途絶えた。よく見ると,道路の拡幅や歩道の整備で線路跡が飲み込まれたらしい。後になって,ここが廃止の理由(というより口実?)になったことを知った。

しばらく進むと,再び路盤跡が復活した。そしてそのまま単調に南下し,水軒駅跡へと突っ込んでいった。

水軒駅には廃止される直前に来たことがある。そのときのことを思い出してみるに,まず広々とした構内に1面1線の簡素なホームがあった。ホームから数段の階段を下りるとすぐ左手に木造の建物があり,1日2本の列車を示した時刻表がかかっている。そこから舗装されていない農道のような道を進んで右に折れると車道に出る,といった感じだった。

さて,それから2年半後。広い構内は相変わらずだが,それ以外は何も残っていない。木造の建物は仕方ないにしても,コンクリート製だった(はずの)ホーム跡が全く分からないのには驚いた。が,よく見ると,溝の色が途中で真新しく白くなっている。記憶とも照らし合わせて,ここにホームがあったと思うことにする。

帰りは水軒大橋を渡って,養翠園を左手に見つつ,「大浦」というバス停まで歩いてみた。が,すぐに来るバスはない。ので,さらに歩くと大通りに出た。水軒とは違ってかなりにぎやかだ。こっちに鉄道を通せばよかったのに,と(このときは)不思議に思った。

相変わらずすぐに来るバスはない。結局,薄暗い中,1人とぼとぼと,音楽を聴きながら,和歌山港駅まで歩いてしまった。


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