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  細岡(JR北海道・釧網本線)

1.駅前通りと駅舎

 

2.ホーム(標茶方面をのぞむ)

 

3.釧路方面から迎えにやって来た列車

【駅概略】

JR釧路駅から釧網本線を4駅,20.0kmの地点にある無人駅。1面1線のホームとログハウス風の駅舎がある。駅周辺に人家は見当たらないが、少し歩いたところに釧路川のカヌーステーションや達古武湖などがある。

 

【駅データ】

駅名

細岡(ほそおか)

所在地

北海道釧路郡釧路町達古武
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1927年9月15日(釧網線として)

乗降客数

駅名のルーツ

付近の釧路川左岸に細い岡が連なっていることから。

 

【停車本数データ】

1930年10月(釧網線)

4往復

1944年12月

5往復

1956年12月

5往復

1968年12月

5往復

1987年4月

7.5往復

2001年3月

7往復

2018年3月

6往復

 

【訪問記】(2017年2月)

釧路湿原駅で下車し、細岡展望台から釧路湿原を眺めたのち、展望台のすぐ東を走る舗装路を北に向かって歩き始める。次に目指すは細岡駅である。

大観光地の釧路湿原のすぐ横を通るとはいえ、真冬の無人地帯で、人通りも車通りもあるはずがない。・・・と思いきや、ところどころに車が停まっていて、カメラを持った人がいる。何か珍しい動物でもいるのだろうか?と考えながら歩いていると、カメラを持った老夫婦からもうすぐSLが通過することを教わった。今日は「SL冬の湿原号」の運転日なのだ。そういえばさっき標茶駅でちょうど上り列車が到着するところに出くわしたが、あまり興味がないのですでに忘れていた。「あなたも撮影に来たんでしょう?」と思い込んで話しかけてくる老夫婦に丁重に別れを告げ、さらに北へと向かう。こうしてついに細岡駅に到着した。

ここまで歩いてきた道沿いに人家は見当たらなかった。また、駅周辺を見ても、人家は見当たらない。一方で、駅前に「釧路湿原国立公園 細岡・達古武園地案内図」があり、カヌーステーションや達古武湖、先ほど訪問した細岡展望台などが載っている。この駅も地味ながら観光客向けの駅なのだな、と思った。そう思うと、駅舎が瀟洒なログハウス風なのもうなづける。

・・・と、ふと駅舎の南側に目を向けると、古びた味わい深い建物がぽつんと雪に埋もれている。「細岡会館」とある。名前から察するに、細岡地区の集会場と思われる。しかし、いまや細岡地区に住民は見当たらない。不思議に思って1970年代の空中写真を見てみると、少ないながらも今よりは人家があって、今よりは住民がいただろうことを知った。当時は集会場としての機能を果たしていたと思われるこの建物は、細岡地区の歴史を今に示す貴重な遺構なのかもしれない。瀟洒な駅舎と古びた細岡会館の対比からさらに考えると、細岡駅は昔は地域の玄関口として役割を果たしていたが、やがて住民がいなくなり、観光地の玄関口としての役割に重点を移していったのではないだろうか。

ホームで待っていると、間もなく迎えの列車がやって来た。住民でも観光客でもない私が乗車すると、無人となったホームを後に、標茶方面へとスピードを上げて行った。


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