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  石見松原(JR西日本・三江線)

1.駅遠景(ほぼ中央の高台あたり)

 

2.駅前広場

 

3.浜原方面から迎えにやって来た列車

【駅概略】

JR浜原駅から三次方面に3駅,12.7kmの地点にある無人駅。江の川に沿って走る国道375号線から少し高台に上がったところに,1面1線の簡素なホームと待合室がある。駅付近に民家はほとんどないが,江の川の対岸にはそれなりの集落が開けている。

 

【駅データ】

駅名

石見松原(いわみまつばら)

所在地

島根県邑智郡美郷町長藤
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1975年8月31日

乗降客数

駅名のルーツ

かつての所在地をつけたもの。

 

【停車本数データ】

1976年2月

4往復

1987年4月

4往復

2010年3月

4往復

 

【訪問記】(2010年5月)

明塚駅で下車し,周囲を散策した後,駅前通りを北に歩き始める。明塚の集落はすぐに尽き,右手に山,左手に江の川が迫ってきた。途中,三江線の線路の下を何回かくぐりつつさらに道なりに進むと,野井という集落に入った。

ここから粕淵駅方面に向かうには,江の川を渡らねばならぬ。持参した2万5千分の1地形図によると,今来た道をそのまま進んで橋を渡るしかないかのように見える。その通り直進して橋を渡ろうとしたところ,すぐ左を並走する三江線の鉄橋に歩道が併設されているのに気付いた。どうせならそちらを通ったほうが面白い。鉄橋に至る道を見つけ出して,三江線とともに江の川を渡った。

渡り切るとすぐが粕淵駅である。ちょっと寄り道して,国道375号線沿いにあるコンビニでおにぎりその他を調達し,粕淵駅のホームにある待合室でちょっと遅めの昼食をとった。

腹ごしらえを済ませ,今度は浜原駅に向けて歩き始める。20分も歩くと浜原の集落に入り,もうすぐそこが浜原駅だというところで,道の左手に気になる建物が目に留まった。階段を上がって見てみると,廃校となった浜原小学校の跡であった。

浜原駅に到着。しばらく駅その他を観察していると,浜原駅止めの普通列車が粕淵方面からやって来た。ホームに停止して扉が開くも,残念ながら誰も降りて来ない。1日5本のうちの貴重な1本なのに,もったいないことだと思う。

その7分後,今度は駅前に都賀大橋行きの石見交通バスがやって来た。これに乗り込み,江の川に沿って南下する。途中,浜原ダムで淀んだ川面を眺めたりしつつ順調に南下し,都賀行大橋を渡る。次の目的地は石見松原駅で,橋を渡ってすぐの「都賀行下」というバス停で降りればすぐなのだが,迎えの列車まであまりに時間があるので,バスでもう少し先まで行って,のんびり駅まで歩いて戻ることにする。

というわけで,そこから3つ先の「高梨」というバス停で下車。江の川とその支流・高梨川の落合に開けた小集落である。そこから今来た道を15分ほど戻ると,道の左手に郷上遺跡・郷上古墳がある。縄文〜古墳時代にこの地に住みついていた人々がいるらしい。さらにもう少し戻ると,今度は道の右手に都賀行小学校を発見した。ただし,すでに廃校となってしまったようである。やがてT字路にぶつかって右に折れ,さっきバスで通った都賀行大橋を渡る。

こうしてこの稿の8段落目にしてようやく石見松原駅に到着した。国道375号線からちょっとした坂道を上がった先の高台にある無人駅で,1面1線のあまりに簡素なホームと待合室がある。ホームからは今歩いてきた都賀行の集落が見晴らせる。ただそれだけの駅で,石見松原駅の紹介ページのはずなのに,駅自体の紹介は1段落で済んでしまった。駅に到達するまでが面白かったので,それでいいのだと思う。


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