|
鹿波(のと鉄道・能登線) | ||||||||||||||||||||||||||||
1.穴水方面をのぞむ
2.駅前通り
3.蛸島方面から迎えにやって来た列車 |
【駅概略】 ※2005年4月1日廃止 のと鉄道・穴水駅から珠洲方面へ3駅,10.5kmの地点にあった無人駅。線形上の理由および地元の反対などから,海沿いにある鹿波の集落とは離れた場所に設置された。のと鉄道能登線の廃止にともない,2005年3月いっぱいで廃止された。
【駅データ】 ※現在は廃止
【停車本数データ】 ※現在は廃止
【訪問記】(2004年1月) のと鉄道七尾線の廃線跡を探索したあと,穴水駅から古びたのと鉄道の列車に乗り,鹿波駅で降りる。降りるのは自分1人だろうと思っていたが,他に3人が一緒に下車した。彼らは駅前に置いてあった自転車や迎えの車に乗って,すぐにいなくなる。 たった一人取り残された。もはや周囲に人の気配はない。まずは駅をじっくり観察する。駅舎はなく,簡素な待合室があるだけだが,なかなかいい雰囲気を醸し出している。 ホームからつながる坂道を下りにかかる。と,その前に,向かって右手,駅のすぐ目の前に廃屋があるのに気づいた。家の構造がよく分からない。玄関はいったいどこなのだろうか? 気を取り直し,坂を下る。道に出るとすぐ左手に自転車置き場がある。意外とたくさんの自転車が並んでいる。集落からは離れていて,駅周囲には田んぼが広がるのみだが,ここまで自転車で来る利用者が多いようだ。 反転して,廃屋の裏側へ向かう。もしかしてホームとは反対側に玄関があるのかと思っていたが,残念ながらちょっとした高台になっており,こちら側から家に入るのは不可能だ。雑草も血気盛んに生い茂っている。ますます家の構造が分からなくなった。誰も住んでいないことだけは確かなようだ。 さて,時間はまだまだたっぷりある。鹿波の集落まで行ってみたいと思う。が,地図がない。どれくらい時間がかかるのかも分からない。完全にリサーチ不足である。おとなしく駅周辺で時間をつぶすことにしよう。 というわけで,特にどうということもない駅周辺をぶらぶら歩いてみた。やっぱり,どうということもなかった。さすがに退屈してきた。冬の夕暮れは早い。辺りが暗くなり始めたころ,ようやく救いの列車がかすかな光をともしながらやってきた。 |
ホーム > 秘境駅の情景 > 鹿波 |