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  西大山(JR九州・指宿枕崎線)

1.開聞岳をバックに

 

2.彼方からやって来る迎えの列車

 

3.開聞岳(長崎鼻から)

【駅概略】

開聞岳(薩摩富士)のふもとにある無人駅。北緯31度11分にあり,「JR日本最南端」の駅としてあまりにも有名である。2003年8月に沖縄都市モノレールが開業したため,「日本最南端」の座は赤嶺駅に譲った。周囲には小さな工場があるのみで,あとは畑が広がっている。

 

【駅データ】

駅名

西大山(にしおおやま)

所在地

鹿児島県揖宿郡山川町大山
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1960年3月22日

乗降客数

駅名のルーツ

大山(大山とは辻之嶽を指す。その麓の里。)の西にあることから。

 

【停車本数データ】

1961年10月

4往復

1968年12月

8往復

1987年4月

6往復

2005年7月

8往復

 

【訪問記】(2005年3月)

鹿児島中央駅から指宿枕崎線に乗る。目指すは長崎鼻,西大山駅,そして枕崎駅である。しかし山川以遠は本数が少ない。プラン作成に頭を悩ます。

ようやくひねり出した答えに基づき,まずは山川駅で下車。駅前からタクシーで長崎鼻へ。「帰りのバスはねぇぞ,帰りも乗ってけ」という運転手と別れて長崎鼻を見物。開聞岳が美しい。

次に目指すは西大山駅。が,確かにバスはない。タクシーも帰してしまった。でも慌てない。おもむろに地図を取り出し,歌いながら田園地帯を歩き始める。

天気もよく,気分もなかなか良い。歌いながらだと5kmのウォーキングも苦でなく,まさしくあっという間に西大山駅に到着した。今回で2回目だが,やはりいい雰囲気である。

お決まりのアングルで写真をとったり,駅ノートに書き込んだりして次の列車を待つ。そうする間にも,車やバイクが頻繁にやって来て,駅見物をしていく。「さすがは有名な駅だなぁ」とすっかり感心してしまう。・・・・・・が,みんな車やバイクでの訪問である。

やがて迎えの列車がやって来た。案の定,下車客ゼロ,乗車は我々のみ。これだけ多くの訪問客(というより観光客)を誇るこの駅も,駅としての利用客は極端に少ない。

その数少ない利用客となって枕崎に向かう。大きなトラブルもなく淡々と列車は進む。このまま何事もなく枕崎に着くかと思いきや,枕崎駅のホームの様子がおかしい。枕崎駅にしては異常な数の人影が見えるのである。

・・・!?

とりあえずホームに降り立ち,様子をうかがう。テレビカメラがこっちを見ている。いかにも業界人っぽい人が数人。そして,どこかで見たことのある顔。よく見たら,関口知弘氏だった。そう,今日は枕崎から始まる「列島縦断鉄道乗りつくしの旅」の出発日なのだった。

異様な興奮に包まれ,大好きな枕崎駅の古びた雰囲気を味わうこともできない。ろくな昼食も買えず,おとなしく折り返しの列車に乗り込んだ。・・・関口氏一行とともに。

関口氏ご一行の車内での様子をうかがいながら,いま来た線路を引き返す。「このまま鹿児島中央までご一緒するか」などと考えていると,なんと彼らは途中で立ち上がり,降りてしまった。

そこは西大山駅。そう,さっき我々が乗った駅だ。有名な駅だから,彼らが降りても別に不思議はない。不思議はないけど,疑問はある。次の列車まであと2時間あることだ。本当に2時間待つのだろうか?取材した後,山川まで車で行ったほうが早いだろう。だがそれだと「乗りつくし」でなくなる。そんな猜疑心を持ちつつも,ホームで手を振る彼らに手を振り返し,別れを告げた。


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