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談話室その4

駅名あれこれ

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3.日本全国

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4.日本全国

観光地めぐり

5.日本全国

神社仏閣めぐり

6.駅名は

地形を語る

7.駅名は

歴史を語る

 

「6.駅名は地形を語る」

地名はその土地の地理自然から生まれることが往々にしてある。

山の中にあるから「山中」,きれいな水が湧き出ているから「清水」「大泉」「小泉」,・・・などなど。

もちろんこんな単純なものばかりではないけれど,

昔の人々が自分の住む土地をよく観察していたことが伝わってくる。

そしてそれゆえに地名を見ればその土地の風景がおのずと目に浮かんでくる。

駅についたらまずは駅名をチェックしよう。そしてその意味をしばし考えてみよう。

それが合っているかどうかは,駅の周囲の風景が教えてくれるはずだ。

 

駅名は

地形を語る@

「落合」

「落合」とは川と川とが合流する(まさしく「落ち合う」)ところ。

あるエリアに降った雨を集めて流れてきた川が,

異なるエリアに降った雨を集めて流れてきた川とここで合流し,

ここから一路同じ目的地に向けて流れ始める。

どれも同じ「落合」,されどどれも違う「落合」。さて,どれに行こうか?

落合

JR北海道

根室本線

シーソラプチ川とルーオマンソラプチ川とが合流するところ。

陸前落合

JR東日本

仙山線

広瀬川とその支流である斉勝川や芋沢川が合流するところ。

落合

東京地下鉄

東西線

神田川と妙正寺川が合流するところ。

下落合

西武鉄道

新宿線

落合南長崎

東京都交通局

大江戸線

落合川

JR東海

中央本線

2つの川が合流したところ。

美作落合

JR西日本

姫新線

旭川と備中川が落ち合うところ。

備後落合

JR西日本

芸備線・木次線

小鳥原川と西城川の合流地。

 

駅名は

地形を語るA

「川合・河合」

「川合・河合」とは川と川とが合流する(まさしく「川・河が出合う」)ところ。

あるエリアに降った雨を集めて流れてきた川が,

異なるエリアに降った雨を集めて流れてきた川とここで合流し,

ここから一路同じ目的地に向けて流れ始める。

どれも同じ「川合・河合」,されどどれも違う「川合・河合」。さて,どれに行こうか?

陸中川井

JR東日本

山田線

閉伊(へい)川と小国川の合流点に開けた集落であることを示す地名。

河合

JR東日本

水郡線

久慈川と山田川が落ち合うところに集落が開けたことを示す地形地名。

川井

JR東日本

青梅線

多摩川と大丹波川の合流地点に開けた集落ということを表す地名。

下川合

JR東海

飯田線

2つの川が合流した地点につけられる地名が川合・河合で,その下に開けた集落を示す。

三河川合

JR東海

飯田線

宇連川と乳岩川などの支川が合流するところにできた集落を示す地名。

美濃川合

JR東海

太多線

飛騨川と木曽川の合流するところ。全国的に分布する一般的な形状地名。

川合高岡

近畿日本鉄道

大阪線

1955年に合併して一志町となった川井村と高岡村のほぼ境界付近にあったことから。(「川井」の由来は不明。情報求ム。)

河合西

JR西日本

加古川線

加古川と東条川の合流するところで,川合(カハアヒ)をカワイと呼んでいる。その西にある。

美作河井

JR西日本

因美線

物見川と阿波川が合流する河合で,河井はその当て字である。

 

駅名は

地形を語るB

「川口」

「川口」とは川が別の川や海に注ぎ込むところ(まさしく「川の出口」)。

ときには豪雨で大量の水を飲み込み,ときには太陽の熱に大量の水を奪われつつも,

何とかここまで担当した水を次の川や海に引継ぎ,ふぅっと一息。

心なしか,「川口」を流れる川はゆっくりのんびり流れている気がする。

どれも同じ「川口」,されどどれも違う「川口」。さて,どれに行こうか?

岩手川口

IGRいわて銀河鉄道

IGRいわて銀河鉄道線

北上川から一方井川(いっかたいがわ)へ入る川口に開けた集落であることを示す。

会津川口

JR東日本

只見線

只見川に注ぐ支流の川口にできた集落名。

越後川口

JR東日本

上越線・飯山線

信濃川に合流する魚野川の川口にできた集落であることを示す。

川口

JR東日本

東北本線

荒川と芝川の合流点に開けたことを示す地名。

西川口

東川口

JR東日本

武蔵野線

埼玉高速鉄道

埼玉高速鉄道線

川口元郷

埼玉高速鉄道

埼玉高速鉄道線

白川口

JR東海

高山本線

飛騨谷を流れる白川の口に当たるところから出た名。

伊勢川口

JR東海

名松線

『万葉集』に「河口行宮」とみえる。川口とは廬杵川(いほきがわ,今の雲出川)の川口である。

安治川口

JR西日本

桜島線

寛永年間(1624〜44年)の開発によって,淀川河口にあった砂洲が土砂で埋め立てられ九条島ができたが,このため淀川の流れが悪くなり洪水に見舞われることが多くなったので,河村瑞賢により水路が開かれた。これが後の安治川で,その河口にあたるところから。

上川口

JR西日本

山陰本線

川口は川尻の対語。形状地名である。牧川,佐々木川の合流地点。

舟入川口町

広島電鉄

江波線

江戸時代に本川(現在の旧太田川の対岸)を藩の船が出入りしていたことから「船入(ふないり)」と呼ばれ,のちに「舟入」と記されるようになった。南にある江波地区が昔は島だったことから,川口とはその旧太田川の河口ということか。

阿波川口

JR四国

土讃線

伊予川(銅山川)がこの地で吉野川に流れ込んでいるところから。

土佐上川口

土佐くろしお鉄道

中村線

この地の西側を蜷川が上川口港に流れ込んでいる。

清川口

JR北海道

江差線

番外編。松前城の砦,清川陣屋(戸切地陣屋)跡があったことから。

 

駅名は

地形を語るC

「二股・二俣」

「二股・二俣」とは川や道が二手に(まさしく「ふたまた」に)分かれるところ。

人間の男女がやる二股はいただけないけれど,

川や道がやる二股はごくごく当たり前の自然の摂理。

別に何の問題もないので地名にも,そして駅名にも数多く採用されることになる。

どれも同じ「二股・二俣」,されどどれも違う「二股・二俣」。さて,どれに行こうか?

二股

JR北海道

函館本線

ペタヌ(川股),ペツ・エウコビ(川が分かれる)の意訳。二股川と知来川が合流して長万部川になる二股の地形より出た。

津軽二股

JR東日本

津軽線

今別川が支流と2つに分かれる地点につけられた地名。

二俣新町

JR東日本

京葉線

二俣とは堀割が2つに分かれているところ。

二俣尾

JR東日本

青梅線

多摩川と平溝川が合流する地点に開けた集落であることを示す地名。

二俣川

相模鉄道

相鉄本線・いずみ野線

帷子川と二俣川が合流しているからという説や,二俣川とその支流が分かれているからという説など,諸説ある。

天竜二俣

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖線

阿多古川と天竜川が合流する二又地帯に発展した街ということ。

二俣本町

二俣

北近畿タンゴ鉄道

宮福線

大江町方面から宮津市へ行くのと与謝峠へ向かう道とにここで2つに分かれることによる。

 

駅名は

地形を語るD

「久保・窪」

「久保・窪」とは書いて字のごとく,くぼんだ地形のところ。

くぼんでいるということは,周囲の地形は盛り上がっている。

それゆえ圧迫感や閉塞感を感じることがあっても,あるいは日陰に入る時間が長くても,

人々はめげずにせっせと開発してきたのか,各地に多くの「くぼ」駅名が見える。

どれも同じ「久保・窪」,されどどれも違う「久保・窪」。さて,どれに行こうか?

大久保

JR東日本

奥羽本線

大久保は「大窪」。大きな窪地になっているところからつけられる自然地名。

久保田

由利高原鉄道

鳥海山ろく線

窪地の田という意。

上総大久保

小湊鉄道

小湊鉄道線

(詳細不明。情報求ム。)

上総久保

小湊鉄道

小湊鉄道線

(詳細不明。情報求ム。)

京成大久保

京成電鉄

本線

由来には諸説ある。浜田川の支流の奥に大きな窪地があったからという自然地名説。江戸時代初期に近隣の鷺沼などの領主だった大久保という人物からきているという説もある。

大久保

JR東日本

中央本線

大きな窪状の土地に開けた集落を示す。

新大久保

山手線

恋ケ窪

西武鉄道

国分寺線

源頼朝の武将・畠山重忠がこの地の遊女と恋仲になった。これを妬んだ者が,平氏追討に西へ下った重忠が戦死したと女に吹聴したため,嘆いた女は近くの姿見の池へ身を投げたという言い伝えがある。昔このあたりに「国府ヶ窪」という地名があったこともあり,「恋ヶ窪」に転訛したと考えられる。

程久保

多摩都市モノレール

多摩都市モノレール線

(詳細不明。情報求ム。)

芦ケ久保

西武鉄道

西武秩父線

その昔,山や川,池をつくるダイダラ坊という神様が秩父に山をつくるため大きなモッコに土を盛り,天びんに担いでやって来た。ところがこの地で窪地に足をとられ、モッコの土をこぼしてしまった。この窪地を「足窪」,すなわち「芦ケ久保」と呼ぶようになった。ちなみにこぼしてできた山は二子山となった。

七久保

JR東海

飯田線

古くは七窪と書かれたように,窪地が7つ合わさった集落の意である。

沼久保

JR東海

身延線

沼であり窪地であったところを開墾して集落としたという耕作地名。

牛久保

JR東海

飯田線

牛の意は,宇,有の語感をもち,「大」のことであるというのが定説。つまり,大きな窪地にできた集落のこと。

大久保

近畿日本鉄道

京都線

(詳細不明。情報求ム。)

大久保

JR西日本

山陽本線

大きな窪地を開拓してできた集落のこと。

周防久保

JR西日本

岩徳線

江戸期は「窪市」と書かれたところで,文字通りの谷あいの窪地だが,駅は台地上にある。

田窪

伊予鉄道

横河原線

(詳細不明。情報求ム。)

窪川

JR四国

土讃線

当地が窪まった盆地であるところから,この名が生まれた。窪川という川はないが,小久保川という小さな谷川がある。

土佐くろしお鉄道

中村線

久保田

JR九州

長崎本線・唐津線

窪地にある田のこと。

肥前久保

JR九州

筑肥線

久保は低く窪んでいるところの意が転じた地名。

荻窪

JR東日本

中央本線

番外編その1。和銅元(708)年,この地を通った行者が野原の荻を集めて堂宇を建て,背負ってきた観音様を安置した。のちに「荻堂」と呼ばれるようになり,地名のルーツになったという。

東京地下鉄

丸ノ内線

西荻窪

JR東日本

中央本線

水窪

JR東海

飯田線

番外編その2。水窪駅から徒歩1時間半の水窪山住神社に由来する地名である。

 


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