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談話室その5

典型地形が織り成す情景

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5.北陸
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6.東海
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7.近畿
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8.中国・四国
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9.九州・沖縄
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阿波の土柱

【所在地】
徳島県阿波市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・土柱(軟弱な砂礫層が雨水などに侵食されることにより形成された柱状地形。柱の頂上部に比較的大きな礫があり、その下層が礫に保護されて土柱となったもの。)

【コメント】
 訪問当時は知らなかったが、実は世界三大土柱の一つという。遊歩道が整備されており、大小さまざまな土柱を眺めることができる。地形図では柱の様子が分かりづらいが、現地に行ってみると奇観である。天然記念物に指定されている。

(2004年7月訪問)

秋吉台・秋芳洞

【所在地】
山口県美祢市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・カルスト台地(石灰岩地域において、地下水系の発達により流水の影響を受けず、地表面が物理的侵食から免れて、周辺地域より高い台地状を呈しているもの。)
・ドリーネ(石灰岩地域に見られる溶食によって生じた漏斗状の凹地。)
・ウバーレ(石灰岩地域に見られるかなり大きな不定形の凹地。隣接したドリーネが溶食の進行などにより凹地部を広げ、連合することで形成される。)
・鍾乳洞(石灰岩類が溶食されて形成された洞穴。)

【コメント】
 言わずと知れた日本最大級のカルスト台地と鍾乳洞である。地形図を見ると、秋吉台には大小さまざまな凹地が数多く点在しており、地形図上でも独特の景観を成している。秋芳洞も、洞内の様子は地形図には表現されないものの、「百枚皿」や「黄金柱」といった見どころがあり、これまた独特な景観を成している。

(2006年11月訪問)

屋島

【所在地】
香川県高松市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・溶岩台地(溶岩流によってつくられたほぼ平坦な台地。)
・メサ(水平な硬岩層と、周辺の一部が急崖をなすテーブル上の高地。)

【コメント】
 源平合戦の舞台になったことでも有名な屋島は、細長い北嶺と、屋島寺や水族館のある箱形の南嶺から成る。地形図を見ると、等高線がびっしり描かれた山腹とは対照的に、山頂付近は白っぽくなっており、平坦であることが分かる。山頂部は硬い古銅輝石安山岩溶岩でできているという。今では陸続きとなっているが、その名の通り、江戸時代までは島だった。

 写真上は屋島の南を通ることでんの琴電屋島駅前から見たもので、南嶺が見えている。山麓から山頂にかけて、植生のない一本の筋が見えるが、これは2005年まで営業していた屋島ケーブルの跡である。写真下は宇高連絡船から屋島を見たもので、向かって左が北嶺、右が南嶺である。山頂の平坦面がほぼ同じ標高になっていることが分かる。

(2008年12月訪問)

鳥取砂丘

【所在地】
鳥取県鳥取市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・砂丘(風によって運ばれた砂が堆積してできる丘状の地形。)

【コメント】
 言わずと知れた日本最大級の海岸砂丘である。中国山地の花崗岩が風化して千代川を介して海岸まで運ばれ、砂丘を形成しているという。3本の砂丘列が日本海と平行に並んでいる様子が地形図から読み取れる。また、地形図の凹地記号や写真からも分かるように、「すりばち」と呼ばれる窪地がところどころに見られる。

(2009年2月訪問)

船上山

【所在地】
鳥取県東伯郡琴浦町

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・溶岩台地(溶岩流によってつくられたほぼ平坦な台地。)
・メサ(水平な硬岩層と、周辺の一部が急崖をなすテーブル上の高地。)

【コメント】
 隠岐を脱出した後醍醐天皇が、伯耆の豪族・名和長年とともに立てこもったことで有名。山頂の平坦部に天皇の行宮があったと推定されている。山頂部の断崖と、それ以下の草原とのコントラストが美しい。山頂付近の断崖には滝が2か所あり、「千丈のぞき」と呼ばれる足のすくむような断崖沿いのスポットから見物することができる。

(2009年10月訪問)

室戸岬

【所在地】
高知県室戸市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・海成段丘(過去の海成平坦面がその後上昇して海岸線に沿って階段状の地形を示すもの。平坦な段丘面は旧・汀線であり、背後の段丘崖は旧・海食崖である。)

【コメント】
 室戸岬は南海トラフで発生する巨大地震のたびに隆起するため、海成段丘が発達している。写真は室戸岬の先端から北方を見たもので、室戸岬の背骨を成す安芸山地の南端が太平洋に落ち込む最後の平坦面に室戸岬灯台が見えている。なお、写真の手前左に筋状の岩が見えるが、これは混濁流が海底で堆積したタービダイト(混濁流堆積物)と呼ばれるもので、砂と泥が互層を成している。

(2011年2月訪問)

御厨人窟

【所在地】
高知県室戸市

【地形図】
周辺の地形図へ(国土地理院提供)

【地形の種類】
・隆起海食洞(海面低下によって離水したり、隆起によって内陸部にみられる海食洞。)

【コメント】
 室戸岬の先端にほど近い国道55号線沿いに「御厨人窟」(地形図上では「御蔵洞」)と「神明窟」と呼ばれる隆起海食洞が並んでいる。御厨人窟は青年時代の弘法大師が悟りを開いた場所とされ、ここから見えたのが空と海のみだったため、「空海」と名乗るようになったという。一方、神明窟は大師が主に修業の場にしていたという。

(2011年2月訪問)

 


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