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  三沢・十和田市(十和田観光電鉄・十和田観光電鉄線)

1-1.三沢(駅舎)

 

1-2.三沢(ホーム)

 

2-1.十和田市(ホーム)

 

2-2.十和田市(全景)

【路線概略】 ※2012年4月1日廃止

十和田鉄道が起源。戦後、改軌・電化の上、社名を十和田観光電鉄に変更し、現在に至る。十和田観光や地域住民の足として活躍してきたが、モータリゼーションの進展等により利用客が減少傾向にあったところに、東北新幹線・七戸十和田駅が2010年12月に開業し、利用者がさらに減少した。さらに2011年3月に発生した東日本大震災の影響もあり、路線の存続は困難と判断され、2012年3月いっぱいで廃止となった。4月からは鉄道代替バスが運行されている。

 

【路線データ】 ※現在は廃止

 

営業キロ

運行本数

1925年4月(十和田鉄道)

古間木−三本木9.2哩

4往復

1944年12月(十和田鉄道)

古間木−三本木14.9km

8往復

1956年12月

古間木−三本木15.1km

15往復

1968年12月

三沢−三本木?km

23往復

1987年4月

三沢−十和田市14.7km

20往復

2012年3月

三沢−十和田市14.7km

17往復

 

【駅データ】 ※現在は廃止

駅名

三沢(みさわ)

所在地

青森県三沢市古間木山
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1922年9月4日(十和田鉄道古間木駅として)

乗降客数

1,510人(2000年現在,1日平均)

駅名のルーツ

「ミ」は水の意もあり、湧水の豊富な肥沃な土地であることを示す地名。「サワ」は谷に同じ。

駅名

十和田市(とわだし)

所在地

青森県十和田市東一番町
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1922年9月4日(十和田鉄道三本木駅として)

乗降客数

1,129人(2000年現在,1日平均)

駅名のルーツ

 

【乗車記】(2012年2月)

3月17日に廃止されるプレイピア白浜駅を訪問した後、八戸線で八戸駅に戻り、青い森鉄道で三沢駅に移動。改札を出て、すぐ左にある古びた建物に向かう。これまた3月いっぱいで廃止される十和田観光電鉄の三沢駅だ(写真1-1)。

十和田観光電鉄には4年前にも乗車したことがある。もうすぐ廃止されるからといって、改めて乗車する必要はない。だけど、あの三沢駅の印象が強烈に脳裏に焼き付いている。廃止になる前にもう一度訪れたい。そして、その記憶を一抹でもここに記録したい・・・。そう思い、再訪することにした。

4年ぶりに訪れた三沢駅は、4年前と何ら変わっていなかった。壁の剥がれ落ちた駅舎建物。中に入ると、改札に続く薄暗い廊下。駅名板をはじめとするレトロな看板の数々。今度の発車(十和田市行)時刻を告げるこれまたレトロな案内板。そして、次の列車を待つ間楽しげに語り合う地元の乗客たち。まるで映画のセットのようでありながら、何もかもがごくごく自然体だ。

再訪してよかったな、と素直に思う。・・・と同時に、あと1か月でこの光景が見られなくなるとも思うと、さみしさが募ってきた。

・・・・・・。

1面2線のホームに停車中の次の十和田市行き普通電車(写真1-2)に乗り込む。定刻に発車した電車は、古牧温泉の建物をかすめつつ右に大きくカーブし、一面の銀世界の中、一路十和田市駅を目指して進んでいく。乗客は、かなりの割合を占める同業者を含めても、多くはない。途中駅での乗降も極めて少ない。

特に盛り上がる場面もなく、終点・十和田市駅に到着した。いつの間にかすっかり暗くなっている。降り立ったホームは青白い光に包まれており、「おや」と思う(写真2-1)。「アーツ・トワダ・ウィンターイルミネーション」の一環として行われたイルミネーションが、期間を延長して実施されているらしい。

ここに来て意外な展開にたじろぎながらも、青白いホームを歩き、青白い階段を渡って、青白い改札を出る。改札は十和田市駅の駅ビルの2階にある。こちらも4年前と何ら変わっていない。テナントがいくつか入るも、ビル全体としてさびれ、うらぶれている。それがかえって厳とした雰囲気を醸し出している。

吹雪の中、駅ビルを飛び出す。ホームのすぐ南を通る道に入ると、十和田市駅の全景が見渡せた。幻想的に青白く浮かび上がる十和田市駅(写真2-2)。その背後には、「廃止」の2文字が忍び寄っている。

・・・・・・。

十和田観光電鉄が廃止に追い込まれた原因の一つに、東北新幹線の七戸十和田駅開業があるという。4年前は三沢駅に折り返したが、今日はここからバスに乗ってその七戸十和田駅に向かい、新幹線で帰ろうと思う。

雪の影響か、定刻より大幅に遅れてやって来たバスは、雪の影響でさらに遅れを増し、新幹線の発車時刻の1分前に駅に到着した。辛うじて飛び乗った「はやて40号」は、雪をものともせず、大勢の乗客を乗せて定刻通りに疾走し、あっという間に私をしがない日常へと引き戻していった。


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