ホーム > 終着駅の情景 > 大前


  大前(JR東日本・吾妻線)

1.駅全景

 

2.ホーム

【路線概略】

貨物線として開業した長野原線が起源。群馬鉄山で産出する鉄鉱石を輸送するため、渋川−長野原(現・長野原草津口)間が1945年に開業し、専用線だった長野原−太子間を1952年に国鉄に移管する一方、旅客営業も渋川側から順次開始した。群馬鉄山の閉山に伴って1971年に長野原−太子間を廃止し、長野原−大前間を延伸開業した。沿線には温泉地も多く、特急も走るが、終点・大前まで行く列車は普通列車のみで本数も非常に少ない。

 

【路線データ】

 

営業キロ

運行本数

1950年10月
(長野原線)

渋川−長野原42.4km

8往復

1956年12月
(長野原線)

渋川−太子48.1km

5往復
(他に区間列車あり)

1968年12月
(長野原線)

渋川−太子48.1km

5往復
(他に区間列車多数あり)

1987年4月

渋川−大前55.6km

5往復
(他に区間列車多数あり)

2011年7月

渋川−大前55.6km

5往復
(他に区間列車多数あり)

 

【駅データ】

駅名

大前(おおまえ)

所在地

群馬県吾妻郡嬬恋村大前
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1971年3月7日

乗降客数

?人

駅名のルーツ

浅間山あるいは浅間神社の前にあたる土地の意。

 

【乗車記】(2011年2月)

同行者とともに上野駅から特急「草津」に乗車。高崎線、上越線を定刻通りに快走した特急電車は、渋川から吾妻線に入り、吾妻川に沿って体をくねらせながら進んでいく。渋川までと比べるとスピードはめっきり落ち、車窓はにわかにローカル線の面持ちとなる。

日本一短いという樽沢トンネル(7.2m)を抜け、川原湯温泉駅に到着。下車して吾妻峡を手軽く散策したのち、次の普通電車に乗る。発車してすぐ、八ツ場ダム建設に伴い建設された不動大橋が頭上をかすめる。心なしか、恨めしそうにこっちを見てくる。

それにしても吾妻線のダイヤは珍妙だ。終点・大前駅の一つ手前の万座・鹿沢口駅までなら特急も走り本数もそれなりにあるのだが、そこから3.1km先の終点・大前駅まで行く列車は1日5本しかない。吾妻線が長野原駅(現・長野原草津口駅)から大前駅まで開通したときからこんなダイヤだから、吾妻線の終点は万座・鹿沢口駅で良かったんじゃないかと思えてくる。大前駅から300mぐらいのところに嬬恋村役場があり、そこまでは一応、ということだろうか。

大前駅には9年前に訪問したことがある。万座・鹿沢口駅止まりの電車で来て、隣の大前駅まで夕暮れ時にとぼとぼ歩いた。吾妻川を渡った何もないところに、殺風景なホームがぽつんとあったのを覚えている。今日は別に何の用もないし、同行者も不可解な顔をしているけれど、久しぶりに大前駅を表敬訪問してみようと思う。

長野原草津口駅を定刻13時04分に発車した電車は、吾妻川沿いをさらに西進し、定刻13時23分、大前駅に到着した。9年前と変わらず、何もないところに殺風景なホームがぽつんとある。ただ、ホームの出入り口に向かうと、誰が作ったのか、かわいらしい雪だるまが出迎えてくれた。


ホーム > 終着駅の情景 > 大前