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  藤山(JR北海道・留萌本線)

1.駅前広場と駅舎

 

2.留萌方面をのぞむ

 

3.深川方面から迎えにやって来た列車

【駅概略】

JR留萌駅から東へ2駅,10.1kmの地点にある無人駅。小さな木造の駅舎と,1面1線のホームがある。駅周囲には数軒の民家から成る小さな集落がある。駅前には「藤山開拓之碑」があり,この土地の開拓の歴史が知れる。

 

【駅データ】

駅名

藤山(ふじやま)

所在地

北海道留萌市藤山町藤山
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1910年11月23日(留萠線として)

乗降客数

駅名のルーツ

藤山要吉氏所有の農地内に所在したことによる。

 

【停車本数データ】

1925年4月(留萠線)

3往復

1944年12月

6往復

1956年12月

7往復

1968年12月

9.5往復

1987年4月

8.5往復

2006年10月

7往復

 

【訪問記】(2006年10月)

深川から普通列車に乗車し,峠下駅で下車。途中,今はなき東幌糠駅の跡地桜庭駅の跡地を見物しつつ,峠下駅からもうかれこれ3時間近く国道233号線を歩いてきた。この過酷なウォーキングのゴールが次に目指す藤山駅である。

「次に目指す」と言いつつ,藤山駅には別に興味はない。桜庭駅の跡地を訪問した段階で一連のウォーキングの目的は達したと思っている。でも,いざそこから次の目的地に向かおうにも,すでに廃止された桜庭駅に列車は停まってくれない(当たり前だ)。すぐ近くに「番外の沢」なるバス停もあるけど,次のバスを待つよりは歩いたほうが早い。というわけで,ただただこの地を脱出せんがために桜庭駅の跡地から藤山駅を「目指して」歩いているところである。

留萌本線と並行して走る国道を行く。周囲の風景は峠下駅を出た頃から代わり映えしない。国道を走る暴走自動車のスピードも相変わらずだ。やがて右に小さくカーブした国道は,今度は左にゆったりと大きくカーブし,藤山の集落へと吸い込まれていった。

・・・・・・と,その前に,その大きく左にカーブする辺りの向かって右手に,学校然とした建物を発見した。持参した地図にも「学校の沢」という地名が載っている。国道から校庭&校舎へと至る細い道が一直線に伸びており,良い雰囲気を醸し出している。・・・のだが,さっきから人の気配が全くしない。これまでの経験からして,嫌な予感がよぎる。

一歩ずつ踏みしめながらこの細道に入っていく。・・・と,校舎に「藤山小学校102年間ありがとう」という横断幕が張ってあった。嫌な予感が的中した。やはりここは廃止された学校の跡なのだ。同じく校舎に張ってある「花いっぱい」の横断幕が,その内容の明るさゆえに侘しく,哀しかった。

・・・・・・。

また国道に戻り,また国道を西に向かい,ようやく藤山駅に到着した。

駅前に「藤山開拓之碑」というのがある。読んでみると,「藤山要吉翁が農場開設に創まる」とある。この辺りの地名および駅名はどうやら彼の名から来ているらしい。

駅舎に向かう。非常にこじんまりとした,小さな小さな駅舎で,愛くるしささえ感じられる。その中には,驚いたことに,自転車が一台停めてあった。最初はのん気に「駅舎を自転車置き場代わりに使えていいなぁ」と思ったけど,冷静に考えてみれば,こういうことができるということは,藤山駅の利用者はもはやこの自転車の持ち主しかいないのかも知れない。そう言えば,藤山の小学校はすでに廃校であった。また,藤山の集落に入ってから今までの1時間あまりの間,人の姿を見かけていない。この地を拓いた藤山翁がこの現状を見たらさぞかし嘆くだろうな・・・・・・。そんなことを思いつつ迎えの普通列車に乗り込み,藤山の地をあとにした。


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