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  国道(JR東日本・鶴見線)

1.駅入り口

 

2.改札口があるガード下

 

3.改札口

 

4.ホーム

【駅概略】

JR鶴見駅から鶴見線を1駅,0.9kmの地点にある無人駅。駅付近は高架となっており、高架上に2面2線のホームがある。改札口は高架下にあり、改札口を含むガード下は開業当時のレトロな雰囲気をよく残している。駅名は、駅のすぐ下を通る国道15号線(駅開業当時は国道1号線)に由来する。

 

【駅データ】

駅名

国道(こくどう)

所在地

神奈川県横浜市鶴見区生麦
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1930年10月28日(鶴見臨港鉄道として)

乗降客数

駅名のルーツ

国道15号の上にあるところからつけられた。

 

【停車本数データ】

1940年10月(鶴見臨港鉄道)

?往復

1944年12月(国鉄)

?往復

1956年12月(国鉄)

?往復

1968年12月(国鉄)

?往復

1987年4月

下り82本、上り86本

2014年5月

90往復

 

【訪問記】(2014年3月)

JR鶴見駅で下車し、本山駅の跡地を見物した後、總持寺前の跨線橋を通って計11本の線路を横切り、JR鶴見線に沿ってさらに歩く。次に目指すは国道駅である。

鶴見線の駅名にはぶっきらぼうなものが多い。先ほど訪れた「本山駅」(の跡地)は、曹洞宗の総本山・總持寺に由来していたが、何宗の総本山である何寺かという重要な部分には一切触れずに単に「本山」と名乗っていた。そして今度はズバリ「国道駅」である。

その駅名の由来となった国道15号線に出ると、国道駅の入り口を発見した(写真1)。正確には国道駅の改札へとつながるガード下の入り口で、鶴見線の高架下にあたる。国道を隔てたこちら側から見る限り、入り口の奥は真っ黒で、不穏な気配すら感じる。

 

駅に向かうだけだが、恐る恐る中に入る(写真2)。

通路が奥へと続いている。

頭上に並ぶアーチ形の橋脚が美しい。

それにしても昼間なのに薄暗い。

通路の両側に廃墟が並んでいる。

いや、看板が出ているので、商店のようだ。

「三宝住宅社」、「とみや」、などなど。

しかし、看板も店もあまりに古び、廃れていて、まるで生気が感じられない。

 

何なんだ、ここは・・・?

 

実は、このガード下は、開業した昭和初期の雰囲気をよく残していることで有名で、映画のロケもよく行われているという。ガード下から一歩出ればごく普通の近代的な都市が広がっているので、あまりにギャップが激しい。好奇心と妙な緊張感があいまって、ガード下をいたずらに3往復してみた。

ガード下の途中に国道駅の改札口がある(写真3)。帰りの列車の時間が近づいてきたので、改札を通って上り線ホームに上がる(写真4)。

今日のこの時間帯(土曜・休日のデイタイム)の鶴見線は、上り(鶴見方面)・下り(扇町・大川・海芝浦方面)とも毎時2本の列車が運転されている。上りホームで待っていて、驚いたことが2つある。

一つは、国道駅から下り列車に乗る乗客が3人いたことだ。1本の列車で3人である。3人とも私のような物好きではなく、ちゃんと用事があって鉄道を利用しているように見受けられた。今日のこの時間帯に、国道駅から下り列車に乗る乗客は、一体どこでどんな用事があるのだろうか。完全に余計なお世話だが、気になる。

もう一つは、私が乗る上り列車の時間が近づくにつれ、ホームに乗客が三々五々集まってきたことだ。その数は30人近いと見受けられた。(失礼ながら)こんな駅にこれだけの乗客が集まってくるとは予想外だった。・・・と同時に、こんな古びた駅でも、こんなに多くの人に必要とされているんだなと思うと、縁もゆかりもない一介の旅人ながら、嬉しくなった。


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