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  中徳富(JR北海道・札沼線)

1.石狩当別方面をのぞむ

 

2.駅遠景

 

3.迎えにやってきた列車

【駅概略】 ※2006年3月18日廃止

JR札沼線の下徳富−新十津川間にあった無人駅。新十津川駅から2.6kmの地点にあった。もとは新十津川駅のほうが「中徳富駅」を名乗っていた(1953年に改称)。もともと待合室があったが,2006年1月までには撤去された模様で,1面1線の簡素なホームのみが田園地帯にぽつんとあった。利用者が1日1人未満と極端に少ないことから,2006年3月17日をもって廃止された。

 

【駅データ】 ※現在は廃止

駅名

中徳富(なかとっぷ)

所在地

北海道樺戸郡新十津川町弥生
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1956年11月16日

乗降客数

駅名のルーツ

上徳富(廃止された新十津川〜石狩沼田間にあった)と下徳富の中間にあるため。

 

【停車本数データ】 ※現在は廃止

1956年12月

8往復

1968年12月

5.5往復

1987年4月

3往復

2006年1月

3往復

 

【訪問記】(2006年1月)

札幌から特急列車で滝川に到着。駅前のバスターミナルから新十津川役場行きの北海道中央バスに乗車し,終点で下車した。そこから南南西に向けて歩き始める。目指すは廃止が決まった中徳富駅だ。

交通量の多い国道を渡り,後でお世話になる新十津川駅の目の前を通り過ぎる。すぐに市街地は途切れ,民家の点在する田園地帯となった。「田園地帯」といっても地図を持っているからそうと分かるだけで,実際には一面の銀世界が広がっている。

単調な道を歩く。バスを降りる前から本格的な雪が降り続いている。風を遮るものがない平地のただ中にいるので,風に乗って容赦なく私にぶつかってくる。しかも時おりトラックがアイスバーン状態の道を容赦なく猛スピードで駆けていく。そういうわけで,自然と足取りが慎重になる。

単調な道を歩く。この辺りは道路が碁盤の目状に走っており,「〜号線」という名前がつけられている。開拓時代を感じさせるので襟を正されるような気分になるのだが,歩く分には退屈この上ない。目印になりそうなランドマークも全くない。そういうわけで,地図を持っているのにしばしば自分の現在地が分からなくなる。

小川(は雪で隠れているので実際にはそれに架かる橋)などを頼りに単調な道を慎重に歩くこと約50分,ついに中徳富駅に到着した。

真っ白な世界のただ中に,簡素なホームがぽつんと静かにたたずんでいる。雪に足を取られながらも線路脇を歩き,ホームに上がってみる。そして雪に足を取られながらも駅名標や時刻表,JRからのお知らせなどを一通り見てまわった。

・・・・・・が,それだけだった。駅舎はない。待合室もない。トイレもない。何もない。ただただホームがあるだけだ。どんなに頑張ってひねり出しても,上の1段落より他に書くことが思いつかない。

一通り撮影を終えると,何もすることがなくなってしまった。仕方ないので周囲を散策しようかとも思ったが,だだっ広い田園地帯のただ中にいるので目標が定まらない。雪も相変わらず降り続いている。100mほど歩いたところですぐにやめてしまった。

駅に戻る。相変わらず降り続く雪の中,手持ち無沙汰で寒さにガタガタ震えていると,1両のディーゼルカーが地平線の彼方から小さな明かりを2つ灯してやって来た。「ふぅ〜っ,やれやれ」と,わら(ディーゼルカー)にもすがる思いで乗り込む。乗り込んだ列車は,哀れにももうすぐ廃止される運命にある中徳富駅を特別扱いすることなく,すぐに扉を閉じて加速し始める。中徳富駅はあっという間に後ろに流れ,車窓から消えてしまった。

さようなら,中徳富駅。今まで本当にご苦労さまでした。あとはゆっくりとお休みください・・・・・・。

そんなことを思いつつ,救世主たるわがディーゼルカーにガタガタ揺られて,新十津川駅へと向かっていった。


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