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  二本木(JR東日本・信越本線)

1.駅前広場と駅舎

 

2.スイッチバック(左奥が二本木駅,右が本線)

 

3.木造スノーシェッド

 

4.ホームに停車中の迎えの列車「妙高3号」

【駅概略】

JR妙高高原駅から北へ2駅,14.7kmの地点にある駅。1面2線のホームと駅舎がある。急勾配区間に設けられたため,スイッチバックの構造となっている。駅に隣接して日本曹達の二本木工場があり,貨物列車も運転されていたが,2007年3月いっぱいで廃止された。スイッチバックの引き上げ線にある木造のスノーシェッドは必見。

 

【駅データ】

駅名

二本木(にほんぎ)

所在地

新潟県上越市中郷区板橋
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1911年5月1日

乗降客数

147人(2010年度現在,1日平均)

駅名のルーツ

2本の大木に神霊がこもるとして集落のシンボルにしたところから。

 

【停車本数データ】

1925年4月

9.5往復

1944年12月

11.5往復

1956年12月

11往復

1968年12月

下り12本,上り10本

1987年4月

13.5往復

2011年7月

16.5往復

 

【訪問記】(2010年5月)

関山駅のスイッチバック時代の駅跡地を探索したのち,現・関山駅から普通列車で1駅北上し,二本木駅で下車した。

さっきの関山駅はスイッチバックが廃止されて普通の1面2線の駅になっていたが,こちらの二本木駅はスイッチバックが廃止されずに残っている。とは言っても,関山駅からの下り列車に乗ると,スイッチバックとは気づかずに着いてしまうのだが・・・。

スイッチバックであることを確かめるべく,駅舎を出て駅前広場を横切り(写真1),駅前通りを右に入って踏切手前の道を再び右に入り,線路の下をくぐってすぐの交差点を折り返すように左側の細い道に入り,つまりは関山駅のほうへと引き返してみると,駅構内へ向かう発着線と本線とが分岐する地点に出た(写真2)。これぞまさしくスイッチバックの光景である。

引き返して件の踏切を渡り,すぐの交差点を右に折れてしばらく進む。すぐ右手には引き上げ線が本線と並行して伸びている。ふと先のほうを見やると,奥にトンネルのようなものがあり,引き上げ線が吸い込まれている。「なんだあれは?」と思って近づいてみると,木の板が整然と,しかし隙間だらけに組み合わされている(写真3)。トンネルではないことは確かだが,じゃあ何なのかと問われてもよく分からない。帰宅して調べてみると,実はこれは明治期から存在すると思われるスノーシェッドだという。そうと知ると,不思議なもので,急に文化財のようにも見えてくる。実際,正体も知らないくせに,妙に心を奪われて,しばらく見入ってしまった。

引き返して件の踏切を再び渡り,駅前を通過してさらに進む。すぐ左手には二本木駅構内から続く発着線が民家の裏手に垣間見えている。どこまで続くのだろうと追いかけてみると,すぐに民家に阻まれて唐突に尽きた。その築堤の高さ(=標高差)から,この地におけるスイッチバックの必要性を実感した。

散策を終え,満足し,駅に戻る。改札を通ってホームで待っていると,やがて関山方面から迎えの普通列車「妙高3号」がひょっこり姿を現した。こちらに向かって下り坂を走って来るので,ちゃんと止まれるか不安になる。そんな不安はもちろん的中せず,目の前できっちり停車して(写真4),扉が開いた。快適なシートに収まり,二本木駅を後にする。次は春日山駅で下車し,上杉謙信が居城とした春日山城に登ってみようと思う。


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