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  知内(JR北海道・海峡線)

1.青森方面をのぞむ(特急「スーパー白鳥30号」が停車中)

 

2.函館方面をのぞむ(新幹線工事用の資材置場となっている)

 

3.駅舎(道の駅「しりうち」の左手)

【駅概略】 ※2014年3月15日廃止

JR木古内駅から海峡線を1駅,11.8kmの地点にあった無人駅。海峡線開業時には信号場だったが,地元の請願を受けて旅客駅に昇格した。ただし,停車するのは1日わずか2往復と極端に少なかった。この2往復はいずれも特急列車だったが,蟹田−木古内間での自由席利用に限り,運賃だけで乗車できる特例があった。北海道新幹線開業に向けた工事等に伴い、2014年3月14日をもって廃止された。

 

【駅データ】 ※現在は廃止

駅名

知内(しりうち)

所在地

北海道上磯郡知内町湯ノ里
駅周辺の地形図
へ(国土地理院提供)

開業

1990年7月1日

乗降客数

駅名のルーツ

チリ・オチ(鳥のいるところ)から来ている。付近に鷹の名所があったという。

 

【停車本数データ】 ※現在は廃止

1992年2月

2往復

2009年11月

2往復

 

【訪問記】(2009年9月)

JR木古内駅に特急「スーパー白鳥30号」が到着した。今日は連休の中日。大変な混雑で,通路から扉付近までびっしり人で埋まっている。何とか体をねじ込み,堪え難き時間を堪える。

8分ほどで,次の停車駅である知内駅に到着。やれやれと下車する。あれだけ乗客がいたのに,降りたのは私一人だった。

この知内駅,津軽海峡線という大動脈の中にあって,停車する列車は1日2往復しかない。列車で訪問するにはプランに頭を抱えるし,かなりレアな境遇にあると思われるが,なぜかあまり世間の注目を集めていないように思われる。

青森県側にも似たような境遇の駅がある。津軽今別駅だ。しかし,こちらは北海道新幹線開業時に奥津軽駅として新装開業する予定になっている。現地に行ってみると「本気で新幹線駅を造る気か?」と勘繰りたくなるようなところではあるけれど,とりあえず今の計画ではそうなっている。

ひるがえって,この知内駅はどうだろう。文句なしの新幹線(予定)駅である木古内が近いこともあり,新幹線駅に昇格といった話は聞こえてこない。新幹線開業時には廃止になる可能性が高いと思われる。

境遇のレアさではどちらも同じぐらいだが,知内駅は余命が知れてるだけに哀れみが加わる。死に別れる前に知内駅をしっかり脳裏に焼き付けておこうと思う。

ホーム。2面2線で非常に長い。1日2往復といえど,停めるからには列車長分の長さがなくてはならぬ(それでも足りなくて,ホームからはみ出る車両のドアが開かないこともあるけれど)。

ホーム横のスペース。レールが積み上げられている。新幹線工事用の資材置き場となっている由。自分を殺そうとしている者を手助けしている摩訶不思議な光景ではある。

跨線橋。武骨な造りの跨線橋がホームから駅舎へと続いている。いちおう蛍光灯も点いている。終電まであと3時間弱,このまま誰も照らすことなく光り続けているのだろうか。

駅舎。道の駅「しりうち」に併設されているが,知内駅の存在感はまるでない。道の駅で休憩をとっているドライバーも駅の存在には気付いていないようだ。

・・・そうこうするうちに,今生の別れの時がやって来た。駅前にある「知内駅前」バス停から函館バスに乗り,知内駅をあとにする。乗り込むとバスは一気に加速し,知内駅は見えなくなった。


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